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セミナーレポート:ユーザーエンゲージメントを高めるアプリ運営の秘訣!ゲーミフィケーションと3Pの連動

2020.06.10

「いかにユーザーに長く続けてもらうか」をゲーミフィケーションという切り口で紐解きました!

株式会社メタップスは、2020年6月4日に「ユーザーエンゲージメントを高めるアプリ運営の秘訣!ゲーミフィケーションと3Pの連動」セミナーを開催致しました。今回は新型コロナ感染拡大、リモートワークの定着などの社会情勢を踏まえまして、オンライン開催となりました。今回の記事は、「ユーザーエンゲージメントを高めるアプリ運営の秘訣!ゲーミフィケーションと3Pの連動」をレポート致します。

 

 

当日は、ゲーム、非ゲームに関わらずアプリビジネスに関わるさまざまな方々にご参加いただきました。アプリに関わるすべての方々の「エンゲージメント(のめり込み度)」や「ゲーミフィケーション」への関心の高さを感じることができたセミナーでした。
 

本セミナーで使用された資料はこちらから入手できます。

 

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本レポートの意義と結論

世の中のありとあらゆるビジネス、サービスのオンライン化、もしくはアプリ化が進展するなかで、「いかにユーザーに長く続けてもらうか」がアプリ事業者の共通の課題になっている。その糸口は、これまでモバイルアプリ市場を牽引してきたモバイルゲームの中に、多く隠されているだろうと考え、我々は大人気を博しているモバイルゲームを独自に分析した結果、ゲーミフィケーションと3Pが連動することがアプリ成功には不可欠であるとの結論に至った。

 
 

当該アプリの概要

分析を行ったアプリはグローバルIP×リズム系のタイトルで、今春にリリースされた。リリース前からファンの間で高い期待感、大型感があり、リリース後も人気を博している。また、熱狂的なファンがいる原作者、声優陣を抱え、実績のある企業群による集大成のようなタイトルである。

 
 

ゲームサイクル分析

ゲームサイクルとは「プレイヤーにゲームを進める目的とモチベーションを与え続けるソーシャルゲーム特有のユーザーサイクル」である。

 

図1「ゲームサイクルとは」

 

当該アプリにおけるゲームサイクルも上記のもののように単純である。しかし、ユーザーが「カネ」や「時間」というものを用いて、制約を取り払い、何を成し遂げたいのか、ゲームを進める目的とモチベーションの源泉が2つあったことが他タイトルとの相違点である。それがメインストーリーの展開とパーソナルストーリーの展開である。

 

この2つのストーリー展開が存在することによって、当該アプリのターゲット層が大まかに2つに分けられることが分かる。それが「モバイルゲームの新規層」(以下、新規層)と「原作者・声優陣の熱狂的なファン」(以下、熱狂的なファン)である。
新規層はメインストーリーを、熱狂的なファンはパーソナルストーリーを進めるようになるが、それぞれ「飽きさせない」と「さらに惹き込む」ということがポイントになっていた。

 

図2(上)および図3(下)
「ゲームサイクル分析 ユーザーレベル別分析」

 

 

ユーザーのアプリに対する「のめり込み度」によって分析してみると、ミドルユーザー以降はそれぞれのユーザーニーズを超え、アプリのファンにしていく構造になっている。それぞれのストーリー展開にはある一定まで進めると、別のストーリーを進めなければならない地点が現れる。メインストーリーを進めてきた新規層は、ある地点からパーソナルストーリーを進めなければならない。その逆も然りである。この「多軸化」という施策によって、ミドルユーザー以降は、「のめり込み度」が一気に深化し「アプリのファン」となる。

 

この分析によって、「アプリ内外でのユーザーの動きを予測し捉え、分析して捉えの繰り返しが必要であり、それがユーザーのアプリに対するのめり込みを推進させる」と結論づけた。

 
 

マーケティング戦略分析

当該アプリのターゲットは前途のようにモバイルゲーム新規層と原作者・声優の熱狂的なファンであろうと思料できる。それに伴う課題は下記の通りであろう。

 

  • 新規層にもうけるゲーム(商品)の開発
  • 購買行動が見えない層への価格政策の策定
  • モバイルゲーム新規層へのプロモーション

 

それに対応する解決策は図4の通りであろうと推測した。

 

図4「マーケティング戦略分析 ポイント」

 

商品分析では「絞られた要素とリッチなコンテンツでニーズを捉えた商品開発」がポイントとなった。主に新規層に対しては、ゲーム内のバトルやリズムにおける操作が簡単であること、育成要素が絞られた構造になっている。次に熱狂的なファンに対しては、ストーリー展開における親しみやすさが強調され、キャラの容姿や声などもリッチな演出になっている。

 

図5「マーケティング戦略分析 商品分析」

 

価格分析では「アプリ内課金の低価格政策とグッズ化によるリスク分析」がポイントとなった。主に新規層に対しては、アプリ内の課金を低価格にすることで一気にシェアと認知度を高める政策が選択された。次に熱狂的なファンに対しては、アプリ外でのグッズ化が力強く推進することでアプリ内外での売上を作り上げることに成功している。

 

図6「マーケティング戦略分析 価格分析」

 

最後にプロモーション分析である。ここでは「重層的なプロモーション戦略」がポイントとなった。

 

図7(上)および図8(下)
「マーケティング戦略分析 プロモーション分析」

 

 

新規層に対しては「親しみやすいモバイルゲーム」として訴求されていた。リリース3ヶ月ほど前から畳み掛けるように大型オフライン広告が開始されている。また熱狂的なファンによるSNS上の盛り上がりも事前登録やインストールを後押ししている。
また熱狂的なファンに対しては「原作者・声優の最新作」として訴求されていた。リリースの1年以上前から徐々に情報公開がされ、半年前にはすでにイベント開催やグッズ販売がなされていた。またキャラのSNS用の画像等を配布がされており、上記の新規層へのプロモーションへの相乗効果を得ている。

 
 

まとめ

当該アプリの場合は、ターゲットの軸がブレずにゲームサイクルと3Pが連動しながら施策まで落とし込まれていることがポイントであった。

 

図9「まとめ」

 

アプリ内構造の歯車とマーケティング施策の歯車がきちんとハマるように統一的な戦略が取られていることが重要である。またこれらの歯車が上手く回るように潤滑油的な機能をしているのは「データ」である。データによって「ユーザーのニーズや動き」が可視化され、それに対応して意思決定が高速化されることができる。

 

登壇者
白石 陸(しらいし りく)
株式会社メタップス データマネージメント事業部

 

2015年、弱冠16歳にして国際協力業界で活動をはじめる。2016年から、国際NGO日本リザルツにて国際保健に関する政策提言活動、及び東アフリカ・ケニアにて「スナノミ症対策プロジェクト」を企画立案・運営に邁進。2019年まで国際協力機構にて日本企業の海外展開を支援。2020年に株式会社メタップスにジョイン。「ITによる取り残さない社会の実現」がモットー。

 
 

質疑応答

Q「ゲーミフィケーションとは」
ゲーミフィケーションとは広義では「ゲームの力を世界に活かす」というものであると考えている。またその文言からポイントは「ゲーム要素」だろうと思われがちだが「ひとの欲望」であろうと思料している。それが実現できると「持続的」かつ「自発的」にユーザーがアプリを活用するようになる。
 

図10「参考:ゲーミフィケーション」

 

ひとの欲望は大まかに分類すると、他者との関わりによる外的なものと、個人による内的なものに大分できる。外的なものは「他者を打ち負かしたい」「他者より高い評価を得たい」、内的なものは「困難を乗り越えたい」「自らの努力の成果を見たい」というものがある。
ゲームの中での世界ではそれぞれがバトル制、ポイント制、バッチ(ステータス)制、チャレンジ制、アイテム制などによって実現されていた。

 

個人的に、ゲーミフィケーションを定義すると「ひとの欲望を満たし続ける構造を創造すること」になる。また、ゲームにおけるひとの欲望の実現を概観すると本質的には以下の4点に集約されるとおもう。

 

  1. ユーザーの目的に沿ったストーリー性を持たせる
  2. 進捗によって得られる利益を増大させる
  3. 努力とその成果を可視化し、評価を与える
  4. 他者との関わりを持たせる

 

ゲーム内の世界では「ひとの欲望を満たし続ける構造」を作り上げることが比較的容易であったために先行しているが、これはまさに現実世界でも実現されるべきであろうとおもう。

 

Q「エンゲージメントをみる指標は?」
エンゲージメントはアプリに対するユーザーの「のめり込み度」である。そののめり込みの指標は各業界、アプリ毎に異なる。一点忘れてはならないのは、のめり込んだ先のことである。のめり込んだ先には必ず「カネが落ちる」が発生しなければならない。つまりインストールからマネタイズポイントまでへの道筋をどこまで進んでいるのかを可視化するのがその指標になる。

 

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新型コロナの感染拡大をうけ、ありとあらゆるビジネス・サービスがオンライン化・アプリ化されています。その際には「いかにユーザーに長く続けてもらえるか」が重要です。徹底的にユーザーの欲望と向き合うことが重要なのではないでしょうか。
またターゲットを軸として、アプリ内の構造からマーケティング施策まで共通の認識を持って統一的な戦略を持ち施策まで落とし込むという、基本に立ち返り、改めて認識することが重要です。
いま一度、「ひとの欲望」に誠実になることがゲーミフィケーションの本質ではないでしょうか。

 

株式会社メタップス データマネージメント事業部は、アプリ運営のビジネス支援を行っています。アプリに希望や課題を感じている事業者さまは、ぜひお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。

 
 

■今後について

当社ではこれまで培ってきたモバイルアプリ事業支援の知見を元に、取得したデータを蓄積するだけでなく、事業成長に寄与する実践的なデータとして活用できるよう支援し続けております。そして、今後も各社様のアプリ分析を通じて事業成長を図る上で、重要なKPIの抽出や目的に合わせたマーケティング予算の適正な投資判断、アプリ内マーケティングの活用方法などアクティブユーザーを上げる為の解決策を幅広くご提案してまいります。
また、研究結果を基にしたアプリ事業者様向けのセミナー等も企画をしており、様々な形でスマートフォンアプリ市場の成長に寄与できるよう尽力してまいります。
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お問い合わせ先
株式会社メタップス データマネジメント事業部
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