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【小売事業者向け】アプリを活用した顧客体験向上のためにすべきこととは?

Why はじめに

新型コロナの世界的なパンデミックは小売業界に大きな影響を与えました。三密を避ける行動様式が徹底され、昨今ではオンライン上で商品を購入する事は一般化してきました。Amazonや楽天の台頭は語るまでもなく、大きな脅威となっています。このような小売業界のECでの購買は今後も浸透していくと予測できます。
それと同時に、D2C*による業界破壊も考えなければなりません。その名の通り、間接販売ではなく製造、流通、小売までを行い、直接販売も行う形態を言います。D2Cブランドでは顧客データを蓄積し、すぐさま商品やサービスに反映させたり、自社SNSを通じて顧客へダイレクトにコミュニケーションを取ることで急成長を遂げている企業や事業が多く存在します。2018年米国のマットレス大手企業が破産法の適応を申請しました。その引き金が創業僅か4年のD2CブランドであるCasperだったのです。
このように小売業界では、デジタルを用いた顧客体験価値の向上を実現した企業やさらには新興企業などによって、旧旧以前とした企業が取り残されていく可能性が大いにあります。
EC化やD2Cの台頭の背景には、デジタル化に伴うさまざまな環境の変化と、それを捉えようとする企業のより高度な顧客理解の試みがあります。これらをより早く捉えるためには、顧客データの収集は喫緊の課題です。
また下図のように小売業界の一角を担うスーパーマーケットの主要アプリではMAU(月間のアクティブユーザー数)がコロナ前の2020年1月から2021年6月までで約1.8倍に急増しています。日常生活においても店舗においてアプリのダウンロード促進を目的としたポスターや店員からの推奨が増えてきていることが実感できるかと思います。

弊社のMetaps Analyticsでは、店舗アプリをより活性化させ、顧客体験価値を向上させていくことを目的として、店舗系アプリに必要な機能や施策をまとめた新プラン「おみせアプリ応援プラン」を提供しています。
本記事では、アプリを用いたデータ収集の方法、分析の手法、KPIの立て方、それを踏まえた上でのオンライン、オフライン問わず、顧客体験価値向上のためのより具体的な施策をご紹介します。

*D2Cとは?
Direct to Consumerの略で、自ら企画、生産した商品を広告代理店や小売店を挟まず、消費者とダイレクトに取引する販売方法を指します。ソーシャルメディア(SNS)やECサイト、直営店舗で消費者とコミュニケーションをとり、生産した商品を販売します。アパレルブランドや美容化粧品ブランドの多くが採用している形態​

What KPIツリーとデータの活用範囲

店舗を持つ小売業界の収益モデルは、集客面、コスト面、効率面など様々な事象で分類できますが、今回は以下のようなシンプルなKPIツリーを念頭に置いています。
またECでの購買を推進するわけではなく、店舗での購買を軸としています。あくまで本記事では、より短期的かつ具体的に実施可能で、また中長期でのEC化やD2Cを目指す余地を残しながらのデータの活用範囲をご紹介いたします。

この「来店数」と「客単価」では、主な施策に決定的な違いがあります。来店数を向上させるための施策は主に店舗外でのオンラインで実施するのに対し、客単価の向上させるための施策は主に店舗内でのオフラインで実施するものという点です。
しかし、そのどちらもデータを軸として検討することで顧客体験価値を向上させることができます。整理すると以下の通りです。

1.来店数
来店数を向上させるためにはアプリ内マーケティングが非常に重要です。プッシュ通知による「忘れさせない」、アプリ内メッセージによる「来店を促す」ことは店舗アプリにおいては必須機能といえるでしょう。

a.顧客数
小売業界では顧客の囲い込みが激化しています。リピート客をどれだけ増やせるかが大きな鍵となり、そのためには顧客との接点を増やし「忘れさせない」ことが重要です。
アプリでのプッシュ通知は、店舗での購買体験を思いださせ、「あの店よかったな」「そういえばあの商品買わなきゃな」など来店意欲、ないし購買意欲を駆り立てる作用があります。

b.来店頻度
来店を後押しする施策としてクーポンや来店数によるポイント獲得などが実施されてきました。この機能をアプリ上に持たせることも大きなポイントとなります。
またプッシュ通知によってアプリを起動させ、その後にクーポンがアプリ内メッセージとして表示されることで、来店を後押しする作用があります。

2.客単価
客単価を向上させるためには店舗でのインストアマーチャンダイジングが重要です。これは科学的、統計的に商品の配置や陳列方法などを検討し実施することです。まさにデータがモノを言う施策であり、データなしでは語ることができません。これらもアプリそのものやアプリ内のポイントカード機能などで用いられる顧客IDを軸に検討することができます。アプリを軸として顧客満足度を向上させていくこのような試みは今後、進展してくるでしょう。

a.商品単価
各店舗や事業者によって取り扱う商品群が異なりますが、セールやバーゲンなどといった価格で顧客を誘う施策を減少させることが可能です。一例として、どのような属性の顧客がどのような商品を、どのようなタイミングで購買する傾向があるのかを分析することで、無駄なセールを減少しコスト減を図れます。

b.購買品数
いわゆる「ついで買い」や「衝動買い」を促進させるために、商品配置や棚割、陳列方法を検討することが可能です。一例として、商品Aと商品Bが同時に購買される傾向があり、それをこのような属性の顧客がすることが多いなどを分析することで、商品A、Bを近くに陳列し顧客属性にあったポップアップを設置することができ、購買品数を向上させることが出来ます。

このようにアプリを軸としてデータを分析することで、オンライン、オフラインを問わず利益に直結する施策を検討することが出来ます。しかしこれらはそれぞれ独自で検討、実施されていては本来の効用を得られず、失敗に終わってしまうかもしれません。下図のようにオフラインとオンラインをアプリが結び、データが潤滑油となり、有機的に連動することで、効果が最大化されます。

How データ収集の準備

上記のような施策を実施するためには、データが最も重要です。以下は主にMetaps Analyticsでのデータ取得の方法をご紹介します。その後アプリ内のKPIに照らし合わせ、どのように分析できるのか、またアプリ内マーケティングに繋げていくのかをご紹介します。

Metaps Analyticsにおけるデータ収集の種類は2つです。

独自属性
特定時点でユーザーのステータスを示します。例えば「ユーザーAは2021年11月1日時点で、ゴールド会員である」といったものです。

独自イベント
ユーザーのアプリ内での特定行動の有無を示します。例えば「2021年11月1日にポイントカード機能を使ったユーザーは100件です」といったものです。

お問い合わせ
データは収集するだけでは価値を持たず、それを分析して実際の施策に落とし込まなければなりません。アプリ内での基本的なKPIはMetaps Analyticsで見ることが出来ます。

*それぞれの実際のダッシュボード上での表示方法などはお問い合わせください。

もしくはこちらの基本的なKPIの定義や分析手法などを示した記事を参考にしてみてください。
店舗アプリのデータ分析は何をするべき?収益構造と見るべきKPIもまとめて解説!

また、より実践に際し必要となる分析はセグメント機能(「おみせアプリ応援プラン」に含まれています)によって実施可能です。

How データを用いたアプリ内マーケティングの実施

データを収集、分析ができたら、いよいよプッシュ通知やアプリ内メッセージといったアプリ内マーケティングの検討をはじめます。その際のポイントは以下の通りです。

1.ユーザーのインサイトを理解する
データを用いて顧客がどのような属性であるのか、どのような行動をしているのかをより観察分析することが重要です。その上で仮説を持った上でアプリ内マーケティングを検討しましょう。

2.施策のKPIを定める
1.で検討したものはどのような目的であったのかを明文化させることが重要です。その目的の進捗をどのような指標で見るべきかを検討しましょう。

3.目的に応じたアプローチ手法を選択する
どのような仮説を持ち、どのようなことが目的であったのかによって、下図を参考に手法を検討しましょう。店舗での施策も検討されることもあるかもしれません。

アプリ内マーケティング施策は共通して、「そのユーザーが」「求める情報を」「適切なタイミング」で行うことが効果を向上させるためには非常に重要なポイントとなります。
例えば、夕方ごろに食品スーパーを訪れ来店スタンプを押す「主婦/主夫層に」、「季節に合わせた料理のレシピを」、晩御飯を考え始める「昼過ぎに」、プッシュ通知を送るなどが考えられます。

また「そもそもアプリをインストール数が伸びない」という事業者様も多いかと思いますので、こちらの記事を参考にしてみてください。
【実例あり】店舗アプリの売上に繋がるマーケティング施策を解説!

You 超短期であなたは何をするか

記事をここまでご覧になられた方の多くは、実際に店舗アプリを運営されている方か、今後店舗アプリを運用しようと考えている方だろうと思います。まずは是非お気軽にお問い合わせいただき、アプリの健康診断をなさってはいかがでしょうか。
「はじめに」で前述した環境変化や、「KPIツリーとデータの活用範囲」で前述した目指すべきところを明確にご理解いただけていれば、アプリとデータの重要性やその運用や活用の重要性がご理解いただけるのではないでしょうか。明らかなデジタル化の流れと、商品・サービスのコモディティ化、低利益率の常態化など見通しが見えづらい小売業界にとって、アプリとそれによる顧客データがより今後も重要度が増していくだろうと思います。

アプリの分析・活用で再来店を支援、小売業界に特化したプランを11月1日より提供開始

弊社では、小売業界におけるDXを支援するため、店舗系アプリに必要な機能や施策をまとめた新プラン「おみせアプリ応援プラン」の提供を、2021年11月1日より開始しています。データ取得設計からアプリ内マーケティング施策の支援まで一気通貫で行うことが可能です。

  • 基本機能

日/月あたりのアクティブユーザー数、起動頻度、クーポン利用などのアプリ内行動データの蓄積など

  • プッシュ通知機能

アプリと店舗を思い出させることを目的として、メッセージを送信

  • App Assist機能

クーポン取得などのアプリ内行動を促進することを目的として、アプリ内でメッセージを送信

  • セグメント機能(レポート機能、IDダウンロード機能)

より細かくアプリの状態を把握したりアプリ内マーケティング施策を高度化したりすることを目的として、ユーザー属性やアプリ内行動の有無などによってユーザーを細分化

  • 流入計測機能

店舗内のPOPやチラシ、デジタル広告などによるアプリインストールを計測し、効果を測定